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対馬丸記念館館内の様子

ご挨拶

昭和19(1944)年8月21日、800人余学童を含む約1800人を乗せ那覇港を出航した学童疎開船対馬丸は、翌22日の夜、鹿児島県悪石島付近で米潜水艦ボーフィン号の魚雷攻撃を受け、撃沈されました。このとき、学童780人を含む1484人(平成30(2018)年8月22日までの氏名判明者)が一瞬のうちに帰らぬ人となりました。

 この年7月から翌20年3月の最後の疎開までに、沖縄から出航した延べ187隻の疎開船(乗船者約8万人)のうち、一度にこれほど多くの子どもたちや民間人が犠牲になったのは対馬丸をおいて他にはないといわれております。

対馬丸が撃沈されて70年あまりの歳月がたち、語り継ぐ人たちも大変少なくなっております。わたしたちは、この歴史的事実を共有し、未来に正しく伝え継ぐことが必要だと考え、平成16(2004)年対馬丸記念館を建設しました。

 今でも世界の多くの地域で戦争や紛争が絶えず、多くの子どもたちや民間人が犠牲になっております。平和な日本だからこそ、対馬丸記念館をとおして、戦争と平和、命の尊さについて子どもたちと大人の皆さまが共に考えてほしいと思います。

 無念にも尊い命を失った子どもたちに代わり、記念館がいつも子どもたちの元気な声で賑わい、夢と希望にあふれ、人が幸せに生きていくことの意味を問い直す空間になればと願っております。

公益財団法人対馬丸記念会の理事長 髙良政勝氏の写真

公益財団法人対馬丸記念会
理事長  髙良 政勝

公益財団法人 対馬丸記念会

財団法人対馬丸記念会は公益財団法人に移行致しました。

●趣旨

財団法人対馬丸記念会は、平成25年4月1日を期して公益財団法人 対馬丸記念会へ移行し、新たな法人として出発いたしました。
これまでの活動の歩みを踏まえ、公益財団法人として総力をあげ対馬丸戦没者の悲惨な歴史とその教訓を風化させることなく伝えつつ、恒久平和の実現に向けて平和の発信に努める所存でございます。
対馬丸記念館の管理運営の充実に努め、対馬丸犠牲者の追悼と遺族の福祉の向上に取組み、平和の大切さを伝えたいと思います。

●公益目的事業

対馬丸記念館の管理運営事業

・常設展事業

対馬丸の悲惨な歴史を多くの人に伝えるため、ホームページで広く来館を呼びかけ平和への取組みを促進しています。

・特別展事業

他県の平和関連施設・団体から資料を借用、1階企画展示室にて展示をして、戦争の悲惨な歴史を明らかにし、平和と生命の大切さを伝えます。

・来館促進支援事業

来館者の増加を促進することによって、管理運営を強化しより多くの人に、来館を呼びかけます。

・対馬丸戦没者の追悼と慰霊祭

毎年8月22日には、小桜の塔前で慰霊祭を実施します。

・語り部事業

対馬丸の歴史とその教訓を風化させることなく、より多くの方々に伝えるため、語り部による講話を行っています。

・相談事業

対馬丸記念館の遺族相談室を利用して、高齢化した対馬丸の遺族に対し生活改善の指導や相談を行い、生活の安定と向上に努めます。

・講習会及び遺族と地域住民との交流促進

遺族が健康で不安なく生活するために、ちゃーがんじゅう講座を開催し、併せて地域の方々との交流を図ります。

・広報活動

定期的に対馬丸通信を発行します。

・子供達の平和学習推進事業

対馬丸記念館を拠点として、戦争の悲惨さと平和の大切さを学習し、子供達が主体的に取り組むために平和講座やワークブックの作成を企画します。

・子供達による平和活動発信事業

組織図

公益財団法人対馬丸記念会の事業・組織体系図

予算及び決算

いま「対馬丸」を語ること -理念-

私たちは考えました
いま「対馬丸」を語ること、それは何でしょう?
戦争のこと?それとも平和?
本当に語って欲しいこと、それはいまそこにある
それぞれの「夢」のことです

暗くつらい戦時でも「夢」は持っていました
でも、生きていればこその「夢」
犠牲になった彼らの無くしてしまった「夢」
彼らが持っていたであろう未来への「夢」
その「夢の未来」に私たちは生きています

この館に身をおいたら、感じてみて下さい
そして、考えてみて下さい
この館には犠牲者の数と比較して
遺品など、「物」があまりありません
どうしてでしょう?

あまりにも長い時間がたったから?
思い出を残そうとしなかったから?

沖縄戦では、多くが焼かれ破壊しつくされました
形あるものは失われました
しかし、人々の「想い」は決して失われません

人々の「想い」、それは平和への強い「希望」です
戦争を語るとき、悲しみと憎しみが生まれます
悲しみの大きさを、「希望」にかえる努力をしないと
憎しみが報復の連鎖をよびます
しかし、報復の連鎖で悲しみは癒されるでしょうか?

いま「対馬丸」を語ること、それはなんでしょう?

いまも世界では報復の連鎖が
子どもたちから新たな夢と希望を奪っています
この報復の連鎖を断ち切る努力を一人ひとりがすること
これこそが、対馬丸の子どもたちから指し示された
私たちへの「課題」ではないでしょうか


2004年8月22日 対馬丸記念会

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